二次感染症の発症リスクとテルビナフィン服用中の献血

水虫は、世界で約40種類存在する白癬菌と呼ばれる真菌による感染症であり、40種類のうち10種類が人間に感染するとされており、女性や子供の白癬菌感染患者が増え、4人~5人に1人が感染しているとされています。
水虫は、自然治癒する事は無く長期治療が必要な事が多く、感染患者から剥がれ落ちた角質や爪の破片に潜伏している白癬菌が、他者の体に接触する事で感染します。
水虫になると、白癬菌感染患部の免疫機能が低下する為二次感染を引き起こし易くなり、深部の真皮や脂肪組織に黄色ブドウ球菌などの細菌が侵入し、足の甲から脛にかけて赤く腫れて痛みを伴うようになります。更に二次感染症が進行すると足の付け根のリンパ腺が腫れあがり、蜂窩織炎と呼ばれる発熱を伴う全身の倦怠症状が発現し入院が必要となるケースがあります。水虫の二次感染症は、糖尿病など基礎疾患がある患者の発症リスクが高く、水疱を潰すと免疫力の低下した皮膚に無防備な穴を開けてしまう事になり、雑菌が侵入し易くなり二次感染症の発症リスクが跳ね上がります。
水虫の治療に用いられるテルビナフィンは、アリルアミン系経口抗真菌剤であり、特に水虫の原因菌である白癬菌に強い殺菌作用を示します。
テルビナフィンは、真菌細胞膜の主成分エルゴステロールの生合成に関わるスクアレンエポキシダーゼの作用を鈍化させ、エルゴステロールの生合成量を抑制して白癬菌を徐々に死滅させます。
テルビナフィンは、血中半減期が長く白癬菌に対して低濃度でも長く強い殺菌効果を示す事から、水虫に良く効くとされています。
その為、血中半減期の長いテルビナフィン服用者の献血には、抗真菌剤の薬理成分が混ざっており、輸血に使用する事が出来ないとされています。どうしても献血の必要があるならば、最低3日はテルビナフィンの服用を中断必要がありますが、服用の中断をせずに水虫を完治させてから献血するべきです。